他者と死者(その1)

いやーそんなにたいした話じゃないですよー


いま取り組んでいる論文は、いわゆる作品論です。
そして、一昨日、「敗者」ではなく「弟子」である私が、
まさに「師」である先生から学んだことは、
「学ぶ仕方」を、つまり「外部から到来することばに耳を傾けるやり方」です。
その仕方とは、作家と対話することであると。
二人で頭つきあわせて真剣に対話していると、
自ずと湧き出てくるものがあるのよ、と。
その湧き出てくるものは、
わたしの「欲望」であり、「第三者」と言えるものでしょう。
この「第三者」を恭しく招きいれることが、
スタートなのよ、ヤミィさん。
外部の雑音を中に入れてはいけません。
作家とヤミィさんと「第三者」だけでいいのよ。
そんなお話でした。


この「第三者」を、村上春樹氏は「うなぎ」と呼び、
ある人は「神の声」と呼ぶと。
さて、わたしは何と名づけて歓迎しょうか…
オオサンショウウオ」とか(笑)
無言で、無表情で、どっしり構えてるところに信頼が持てるような気がする。


ところで、村上氏が「うなぎ」の話をし始めたときの、
研究者であり、翻訳家である柴田元幸先生がどう反応されたのか、
非常に興味があります。
柴田元幸と9人の作家たち』をチェックしなければ。


他者と死者―ラカンによるレヴィナス

他者と死者―ラカンによるレヴィナス