NHKスペシャル「13億人の欲望をつかめ」

いま、市場開放した上海に外資系企業がジャンジャン進出して、
コンビニも雨後のたけのこのごとく次々開店しているそうです。
垢抜けない国営企業と洗練された外資系企業が、
「豊かさに目覚めた上海人」の消費欲を狙って、
あの手この手で作戦をひねり出してくるわけです。


およそ10年前までは、上海でも配給制度があって、
欲しいものが自由に手に入る環境ではなかった。
それがたった10年で、
お金さえあれば欲しいものが自由に手に入るいう図式が、
上海の人たちの常識になったのですね。


わたしが思い出したのは、旧約聖書の創世記。
エバとアダムがヘビにそそのかされて、
禁じられていた「善と悪の知恵の木の実」を食べたために、
彼らの目は開いて、自分たちが裸だと気づいたというお話。
市場開放以前の中国が「エデンの園」だったとは思わないけど、
中国の人たちは目覚めてしまった以上、
欲望は果てしなく増大し続けるのでしょう。