全身小説家

およそ1日と半分、ふたたび寝込んでしまいました。
アイスノンがこんなに気持ちの良いものだとは…


日本映画専門チャンネル」で「全身小説家」を見ました。
作家井上光晴氏の晩年を撮り続けたドキュメンタリー作品。
いかにリアリティのある嘘をつくか、
それが小説家であると言う井上氏。
彼が語る半生も実はフィクションであることが明かされていく。
面白かったのは、彼に好意を寄せる女性達の証言。
彼が口説くために使った言葉は虚構だったのか、本音だったのか、
それはわかりません。
だけど、言われた女性達にとって、その瞬間は「事実」なんです。
そして、あの時が「人生のダイアモンド」ですと、照れながら語る妙齢の女性。
(井上氏によると、過去を語る行為自体、すでに「虚構」を作り出す行為なのですが。)
「虚構」と「事実」がうまい具合に交差して、
人生は成り立ってるのだなぁ。
「事実」と「事実」が合致する瞬間なんて、稀なことですよね。
でも、モテモテの旦那さんを持って、
井上先生の奥さん、大変だったでしょうね。
同性として尊敬してしまいます わはは。

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